2020.03.10

就活本番までに資格取得を間に合わせたいならCBTを活用しよう

3月に入り、大学生の就職活動が本格化するシーズンになりました。
就活に関する資格の話は過去記事「資格は就活に役立つ?」でも書いていますので、ぜひ読んでみていただければと思います。

ただ、注意点をひとつ述べますと、いま大学3年生の方が「就活本番の春~夏くらいまでの間に何か資格を取りたい」と思ったとしても、残念ながら実際には間に合わない可能性が高いです。
その主な理由は、過去記事「意外と見過ごされがちな『多くの資格は年1~2回しか試験がない』という事実」でも述べた通り、資格試験というのは一年のうちに限られた時期に限られた回数しか実施されていないものが多いので、自分が受験したいタイミングで都合よく受験できるとは限らないためです。
たとえば自分が終活本番までに取得したい資格の試験が年1回しか実施されておらず、その試験日が夏や秋だったりすると、3月時点では「最短で受験できたとして半年後」とかになってしまうのです。
また通常、試験日から合格発表日までは、短くとも2週間、長ければ2ヶ月ほどの期間を要しますので、「最終的に資格取得の事実が確定する日」に至るまでにはさらに時間がかかることになります。
このような資格を就活本番までに確実に取得しておきたい場合、大学1~2年生のうちからしっかりと計画や準備を進めておく必要があります。就活する学年になってから取得を視野に入れるのでは、残念ながら遅いといわざるをえません。

その状況をなんとかできるかもしれないのが、CBT(Computer Based Testing)形式で受験できる資格試験を活用することです。
CBTとは、よくあるペーパー形式ではなく、コンピュータ形式で受験できるテストです。日本全国に設けられているテストセンターなどで、コンピュータを使って受験します。
就活の場面ではほぼ必ず受験することになるであろう「SPI」の試験も、この形式で受けるケースが多いと思います。

CBT試験の場合、基本的に「会場」はもちろん「日時」も自分の都合にあわせて自由に選択して受験できるので、たとえば「今日思い立って、1週間後にさっそく受験する」ことも可能です。
年間を通していつでも受験できる試験もあれば、「一年のうち一定の期間内のみ(たとえば3月1日~31日の期間のみ)随時受験可能」というタイプの試験もあります。
また、ほとんどの試験では試験終了後(解答送信後)すぐにコンピュータの画面に結果が表示されるので、「合格が確定するまでの期間」も通常の試験と比べて格段に短いです。(※一部、結果の発表は後日となるタイプのCBT試験もあります)

さらにいうと、最近は新型コロナウイルスの影響で、通常の「会場で受験するペーパー形式の資格試験」が中止になってしまうというケースが、実はかなりあります。
実際にTOEICで、3月に行われる予定だった会場試験が中止となり、就活に向けて受験予定だった就活生にもかなりの影響が出たようです。
会場型の試験では他にも台風や地震の影響で急遽中止になるケースがときどきあるのですが、CBT形式の試験であれば、そのような理由で受験できなくなってしまうというリスクはかなり低いといえます。

CBTで受験でき、就活のアピールでも使えそうな資格としては、MOSITパスポート試験日商PC検定などのIT系資格が代表的です。
意外と知られていませんが、実は漢字検定英語検定も、会場試験以外にCBTでも受験することができます。
国家資格については現状CBTに対応しているものはまだ少ないですが、自分が志望する業界や職種に関わる専門資格などを取得してみるのもよいでしょう。
たとえば不動産仲介士DTP検定Web検定経済学検定(ERE)といった資格がCBTで受験可能です。

ただし…、CBTの試験は「受験を思い立ったら1週間後にでもすぐ受験できる」のは確かですが、1週間以内に「合格のための試験対策を終わらせられるかどうか」は、もちろんまた別の話ではあります。
超短期間の勉強で試験に受かるための勉強法については、私の著書『7日間勉強法』『点数稼ぎの勉強法』(ダイヤモンド社)にいろいろとノウハウをご紹介していますので、こちらもぜひ読んでみてくださいね!

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