「前の問題に戻れない!?」CBTにもいろんな形式・仕様があるので要注意
ひとくちにCBT試験といっても、受験する画面やシステムの仕様は試験ごとにさまざま。試験当日に初めて「以前受けたCBTのように○○機能が普通にあるものだと思っていたのに、今回の試験システムにはないの!?」と気付くことがけっこうあったりします。
試験システムの細かい仕様や画面デザインは試験ごとに違ううえ、試験要項にも意外とそうした情報が載っていなかったりするので、実際受けてみないとわからないことも多いですが、いざ本番で焦らないためにも「さまざまなパターンがある」という認識だけでも持っておいたほうがよいですね。
【1】問題にチェックをつける機能が ある/ない
多くのCBTでは、気になった問題や後で見直したい問題に対して「チェックマークをつける」機能がありますが、この機能がないケースもあります。チェック機能がない場合は、メモ用紙などに後で見直したい問題番号をメモっておくようにするとよいでしょう。
【2】問題一覧メニューが ある/ない
CBTでは基本的に「1画面に1問ずつ」しか表示されないので、問題を移動したい場合は「前の問題へ」「次の問題へ」ボタンをクリックして1問ごとに画面を切り替えていく必要があります。しかし、システムによっては画面の上部やサイドに「問題一覧」メニューがあり、そこの問題番号をクリックするとその問題に直接移動できる機能があるものも。一覧メニューでは【1】でチェックをつけた問題番号もあわせて見られることも多くて便利なのですが、CBTに必ずついている機能だというわけではありません。
【3】電卓が 持ち込み可/不可/システム付属
テストセンター型のCBTでは試験室内に一切の私物を持ち込むことができないのが原則ですが、計算問題が出る試験などでの電卓持ち込みルールとしては大きく
①一般のペーパー試験と同様に電卓持ち込み可
②電卓持ち込み不可(筆算か暗算で計算しなければならない)
③CBTシステム上に電卓機能がついている
の3パターンがあるので、試験要項を事前に必ずチェックしておくべきです。③ではCBTシステムに独自に搭載されている電卓機能を使って計算する(画面上で電卓アプリを操作する)ことになりますが、実際の電卓よりも操作のしやすさやスピードが劣ってしまうことは想定しておいたほうがよいですね。
【4】前の問題に 戻れる/戻れない
ほとんどのCBTでは、一般のペーパー試験と同様に「後半の問題のほうが解きやすそうなので先に解く」「じっくり検討したい問題はいったん飛ばして後で解き直す」といったことが可能で、問題を解く順番は自由です。しかし試験によっては前の問題に戻れず、一方通行で解いていくしかないというケースがあります。1問ごと、あるいはセクションごとに完全に区切られており、一度画面遷移してしまうと前の画面に戻ることができなくなるのです。この場合、後半にどんな問題がどのくらい出るかがわからないまま解き進めていかないといけないため、時間配分も慎重に検討しながら解いていく必要があります。
【5】1問ごとに制限時間が ある/ない
めったにないケースではありますが、1問単位で制限時間が設けられているというシビアな試験もあります。たとえば単に「出題数100問で制限時間100分」の試験であれば、簡単な問題をさくっと解いて難問にじっくり時間を使うという戦術がとれますが、「制限時間1分の問題が100問出る」(1分を超えると強制的に次の問題に移る)という仕様では、特定の問題に多くの時間を割くというようなことができません。またこの場合、当然「【4】前の問題に戻れない」にも該当するので、その点でも難易度が上がります。
【6】結果が出るのが 試験後すぐ/後日
CBTは受験後(解答送信後)すぐに試験結果(合否や得点)が出るものが多いですが、結果が即日では出ないケースも少なからずあります。一般のペーパー試験のように結果が出るまで1ヶ月以上かかるものもあります。「早急に合格して、すぐに履歴書に書きたい!」という理由でCBTを受験する場合は、この点にも注意しましょう。