2019.08.20

意外と見過ごされがちな「多くの資格は年1~2回しか試験がない」という事実

「この資格ちょっと興味あるな、とってみようかな」「この資格はとっておくと今後の人生のプラスになりそうだな」と思えるものに出会えたときに、とにかくすぐにやるべきことはズバリ、「試験の日程を調べる」ことです。
というのも、現在日本に存在する資格・検定試験は、「年に1~2回しか試験が実施されていない」ものがほとんどなため、早々にスケジュールをチェックして把握しておかないと、計画や準備をうまく進めることができないためです。
最悪の場合、次に受験可能なタイミングまで1年以上あいてしまうというケースもあります。
この事実は多くの人にはあまり意識されていないのですが、「試験の日程」は資格取得や勉強の計画を立てるにあたって非常に重要なポイントですので、ぜひとも注意が必要です。

たとえば、毎年約20万人が受験する人気国家資格である宅地建物取引士(宅建士)試験は、毎年1回、10月にしか実施されていません。ちなみに令和元年度の試験スケジュールは
受験申込受付期間:7月1日(月)~31日(水)
試験日:10月20日(日)
となっています。本記事執筆時点(令和元年8月)ではすでに出願が締め切られてしまっていますので、もし仮に現時点で「宅建士を受けてみようかな」と思い立った人がいたとしたら、最短で受験可能なタイミングは来年の「令和2年10月」の試験ということになります。受験を思い立ってから実際に受験するまでに1年2ヶ月もかかってしまうことになるのです。
さらにいうと、合格発表の日程は12月ですので、最終的な「資格取得」までは1年4ヶ月近くかかることになります。

多くの資格試験は「自分が受けたいタイミングで都合よく受験できる」というものではない、という事実は認識しておいたほうがよいでしょう。
CBT形式のコンピュータ試験で「受験日と試験会場を自分で自由に選択できる」という試験もあるにはありますが、残念ながら現在の日本ではそのような形式の試験はまだ主流とはいえません。
少しでも「とろうかなと思える資格」を見つけたら、なにはなくともまずは試験スケジュール情報(試験日・受験申込受付期間など)をすぐにチェックすることをおすすめします。

「就職活動にあたって何か資格でもとろうかな」と考える学生さんも多いと思いますが、「就活に向けての資格取得」の場面では特に、試験スケジュールには要注意ですね。
資格をとろうと動き出すのが大学3年生の夏~秋頃のタイミングでは、4年生からの就活戦線に間に合わない可能性が高いです。試験対策が間に合わないというより、そもそも試験スケジュールが合わず就活本番までに受験自体が不可能だったり、受験できたとしても結果が出るのが遅かったりするためです。
大学4年生の時点である程度資格を揃えておこうと思うなら、1~2年生くらいから計画だけでも早め早めに立てておくのがよいでしょう。

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