2019.04.16

資格がもつ6つの効果

資格・検定は、具体的な使いどころをイメージしないままとりあえず取得するだけでは、「取っただけで活用されないまま持ち腐れになる」という残念なことになりがちです。そこで、「資格を取ることの効果って、そもそもどういうこと?」をあらためて意識してみることで、資格を活かすための考え方を整理できます。
私は「資格がもつ効果」というのは大きく以下の6つに分類できると考えています。ぜひ「資格の活かし方」を考える際のヒントとしてみていただければと思います。

【1】法的効果
わかりやすいところでは「司法試験に合格しないと弁護士になれない」とか「医師免許を取得しないと医療行為を行うことができない」といったケース。また、宅建士や衛生管理者など、特定の事業所に有資格者を一定数置かなければならないと法律で定められている資格もあります。このように「資格を取得することで法的に何かが認められる」「あることをするためには法律上資格が必要となっている」というのは資格の本質的な存在意義のひとつです。

【2】シグナリング効果
資格をもっていることが自分の知識・技能・能力を示すシグナルとなり、周りから「彼は優秀な人だ」「こんなスキルをもつ人だ」という評価を得られるという効果です。「履歴書に資格を書いてアピールする」というのはまさに、こういうことを期待した資格の活かし方ですね。自分の強みを明確に示せる資格を的確に狙って取得するのももちろん有効ですが、あえて趣味系の資格などを取得して、自分の意外な一面や特技をひとつのアクセントとしてアピールするという活用の仕方も考えられます。

【3】コミュニティ効果
資格を取ることでその有資格者のコミュニティに参加することができ、質の高い人脈ネットワークの構築や、有用な情報収集が可能になるという効果です。たとえば「○○士」国家資格の取得者は基本的に「○○士会」に入会しますし、民間資格でも資格取得者のみが入会・登録できるコミュニティが形成されているものがあります。「共通の趣味や得意分野をもつ友人ができる」ことは、その後の人生の充実度にもつながっていくことでしょう。

【4】学びの効果
資格取得のための勉強や努力の過程で身に付けた知識やスキルが自らの糧になり、人間力の向上につながるという効果です。過去記事「なぜ、資格試験を活用した勉強が最強なのか?」でも書いたとおり、何か新しいことを勉強したいと思うなら、その領域に関連する資格試験の勉強をしてみることが非常に効果的です。

【5】経済的効果
これはあくまでオマケ的要素ですが、パンシェルジュ検定や夜景観賞士検定、全国各地のご当地検定などでは、検定と提携している各種施設やお店などで、検定合格者が割引料金や各種サービスが受けられるというものがあります。資格をもっているだけで直接経済的・金銭的なメリットが発生するというわけですが、まあ「こういうのも一応ある」というくらいのものです。

【6】精神衛生効果
資格をもっていることで安心できる、自信になるという効果です。勉強やスキルアップなどの努力の結晶を、ただの漠然とした成長感ではなく資格として形に残せることで、「ポジティブに行動できる」「精神的に余裕がもてる」ことにつながるのです。これは一般的にはあまり重要視されませんが、実はバカにできない「資格のもつ大きな効果」です。

私は本記事執筆時点で600個以上の資格を取得していますが、もっている個々の資格を活用するというよりも、「資格を数多くもっていること」自体を価値として自分をブランディングして仕事につなげています。これもまた資格の活かし方のひとつ。資格そのものが使える・使えないという話なのではなく、結局はあなたがそれをどう活かそうとするのかが重要なのです。

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