なぜ、資格試験を活用した勉強が最強なのか?
2016年4月に『10年後に生き残る最強の勉強術』(クロスメディア・パブリッシング)という勉強本を上梓しました。
本書の内容をざっくりご紹介すると、『「会計力」「整理力」「知財リテラシー」といったさまざまなビジネススキルを身に付けるためには、資格・検定試験を活用して勉強・スキルアップすることが実は最も効果的なやり方(すなわち、最強の勉強術)である』ということを書いています。
そして具体的に「会計力」「英語力」「IT力」をはじめとした25の有用なビジネススキルを挙げ、「なぜそのスキルが重要なのか」「ビジネスにどう活用できるのか」「そのスキルをどのように身に付けていけばいいのか」について書きました。
「身に付け方」については、そのスキルを身に付けるのに役立つ資格試験・検定試験や、有用な参考書を具体的にご紹介したりもしています。
具体的な内容はぜひ本書を実際に読んでみていただければと思いますが、今回は「なぜ、資格試験を活用した勉強が最強なのか?」について、本の内容の補足も含めて書いてみたいと思います。
本の中で述べた「スキルの向上に資格試験を活用する5つのメリット」についてざっとまとめてみると、以下のような内容になります。
【1】何をどう勉強すべきかの指針となる
何か新しいことを勉強しようとなったとき、その分野の資格・検定試験の参考書を買って読んでみるのが一番手っ取り早い。勉強すべきことがそこに体系的にまとめられている。
【2】レベル設定やベンチマークとして役立つ
「TOECで600点を目指す」「漢字検定2級合格」といった目標を設定することで、当面目指すべきスキルアップの水準が明確になる。
【3】「ただ専門書を読む」より「問題を解く」ほうが頭に入る
「問題を解く」というのは、ただ淡々と専門書などを読んでいくのと比べて、「わかるところ」「わかっていないところ」が自分ではっきりわかる勉強法。ただ本を読むだけより退屈を覚えにくいのも利点。
【4】資格として形に残る、スキルを客観的に示せる
努力の結晶を資格として形に残せることはやりがいにもつながり、身に付けたスキルを客観的に周りに示すこともできる。
【5】資格取得が自信につながる
資格を取ることで「自信につながる」「とりあえず安心できる」という、精神的な面でのメリットもある。心の拠りどころがあることで自信を持って行動できる。
まとめると、「問題を解いて覚える」という勉強の仕方が知識の定着に有効であるとともに、試験合格を目指すことは適切なベンチマーク設定ややる気の向上にも役立つということです。
そのほか、本の中では書かなかったプラスアルファのメリットを挙げてみますと、
【6】資格試験という壁に挑むこと自体にイベント的な要素があり、勉強のモチベーションの向上につながる
【7】勉強仲間をつくれる(同じ資格試験に挑む友達や、資格スクールの仲間など)
【8】自分の今の力量が試験の結果(合否や得点)ではっきりわかる
といったことがいえるかと思います。
資格というのは「履歴書に書くため」「上司から取れと言われたから」といった理由で取得されることが多いですが、スキルアップの手段のひとつとしてぜひもっと気軽にとらえていただき、活用してみていただければと思います。