2019.01.29

会計の資格は簿記検定だけじゃない!

会計分野の資格というと、日本商工会議所主催の簿記検定(いわゆる日商簿記)や、全国経理教育協会主催の簿記能力検定(いわゆる全経簿記)が代表的ですが、実は他にもさまざまなバリエーションの資格・検定があります。今回はそんな会計分野の資格・検定をご紹介します。
特定の業界・分野の会計について勉強したい場合は、普通の簿記検定よりもむしろ、その分野に特化した検定で勉強したほうが実践的な会計知識を効率的に学べる場合もあります。
「簿記検定は一通り勉強したけど、もっとプラスアルファの会計知識を身に付けたい」という人にもおすすめです。ぜひ活用してみてくださいね。

ビジネス会計検定
大阪商工会議所主催の検定。日商簿記検定とは姉妹資格的な位置付けのようにも見えますが、違いを大まかにいうと、日商簿記検定は「財務諸表の作り方」についての試験であり、ビジネス会計検定は「財務諸表の読み解き方」を問う試験だとでもいえましょうか。会計知識ゼロの人が会計を学ぶ入り口とするなら、日商簿記検定よりもこちらのほうがとっつきやすいです。

BATIC(国際会計検定)
こちらは東京商工会議所主催の検定。「英語プラスアルファを学べる資格」の記事でもご紹介したとおり、言うなれば「日商簿記検定の英語バージョン」であり、「英語+会計」のスキルを学べる検定です。簿記を一通り勉強した人が次なるステップアップを図るための資格としておすすめです。試験結果は合格・不合格ではなく、TOEICのようなスコアで出ます(1000点満点)。

経理・財務スキル検定(FASS)
経済産業省の経理・財務人材育成事業の一環として実施されている検定。試験内容は会計処理や決算についてだけでなく、税務や資金管理など、経理・財務の幅広い実務知識が問われます。経理・財務分野の総合的なスキルアップを図りたい人におすすめです。試験結果はスコアとして出され(800点満点)、5段階のレベルでスキル評価が行われます。試験はCBT形式で、試験期間中は全国のテストセンターで好きな日時を選んで受験できるという点も特徴です。

建設業経理検定
建設業分野にフォーカスした会計の資格。簿記を少し勉強したことがある人ならご存知かと思いますが、建設業の経理では勘定科目の名称や売上の処理の仕方にいろいろと特殊な点があります。そのような建設業独特の会計処理の専門性向上を図ることを目的とした検定です。4級から1級まで4段階の級がありますが、2級以上は公共工事の入札の際の経営事項審査の評価対象(加点要素)になっており、建設業界ではニーズの高い資格です。

農業簿記検定
一般財団法人日本ビジネス技能検定協会が主催する検定。同協会は資格スクールである大原学園(資格の大原)の関連団体で、会計・ビジネス分野のさまざまな検定試験を実施しています。そのひとつが農業簿記検定です。日商簿記検定が試験範囲とするのは「商業簿記」「工業簿記」ですが、農業簿記検定では名前のとおり農業における会計処理について問われます。たとえば「牛を資産として減価償却する」など、農業独自の会計処理がいろいろ学べてたいへん興味深いです。プラスアルファの会計知識を学びたい人にはまさにうってつけの検定ですね。

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