2023.11.14

勉強効率は教材選びで9割決まる

勉強の効果や生産性は、教材選びで9割決まると言っても過言ではありません。
使う教材の選び方を間違うと、勉強のタイパ・コスパが著しく悪化してしまいます。

試験での得点力を高めるために必要な教材は、
①目指す試験の過去問集、あるいはそれに準じる内容の問題集
②その問題を解くにあたり、今の自分に足りない知識・スキルを身につけるための本
だけです。これに当てはまるもの以外の教材にやみくもに手を出すべきではありません。

試験本番では単に知識があるだけではダメで、出題された問題を迅速確実に解ける態勢が整っていなければいけません。知識をインプットするだけでなく、日々問題を解くことで実戦に体を慣らしておく必要があるのです。
そして、実際に試験で出される問題を解けるようにするためには、過去問を解く訓練が絶対に必要であるとともに、過去問を解くことが最も効率的な対策です。そのために使うのが①です。
出題の傾向や問題の形式などのパターンを体に覚えこませることで、いざ本番に臨んだ際に的確な対応をとることができます。これはスポーツにおける基本動作の練習と同じです。

また、①に「それに準じる内容の問題集」とあえて付記したのは、目指す試験と同じようなレベル感・出題形式の問題をできるだけ多く解くことが有効だからです。(ただし、「過去問とまったく同じ問題のみが繰り返し出題される」タイプの試験の場合は、過去問のみに絞るべきです)
たとえば、「日商簿記検定」の勉強にあたって、日商簿記の過去問だけでなく「全経簿記能力検定」の過去問も活用することで、本試験に近い内容の実戦経験をより多く積むことができます。

問題集の問題と解説を読んで自分の頭だけでちゃんと理解できるのであれば、日々の勉強ではとにかく問題を解くことに注力するのが一番ですが、「解説を読んでもわからない」という場合には、追加の教材が必要です。それが②です。
解説の内容を理解するためには、前もって教科書や用語集などで、理解の前提となる基本知識をおさえることが必須となる場合があります。それを身につけるための教材です。
また、そもそも基本知識以前に、読解・語彙・論理的思考などのスキルが圧倒的に足りておらず、まずはそこを強化しないと先に進めない、もしくは勉強効率が著しく落ちるという場合があります。これを強化するための教材も②に該当します。
重要なのは、とにかく①の勉強をいかに多くこなせるかです。①の勉強をスムーズにこなすために足りない知識やスキルがある場合に、それをいかに迅速かつ効果的に補強できる教材を選べるかという教材選択力が、試験での得点力の肝になります。

②の教材の選択では、「とにかく『足りないところを強化する』という目的が達成できればいい」「教科書や学参カテゴリの本にこだわらない」というような、ある種の「開き直り」も重要です。
教材を一冊に絞る必要はありません。また、買った本を隅々まで読むのではなく、必要なところだけ使うのもアリです。たとえば「教材Aはある単元の知識補強のためだけに使い、教材Bは重要ポイントの用語集としてだけ使う」というように、各教材を「いいとこ取り」的に使うやり方もぜひ考えてみましょう。

さらにいえば、自分が求める知識やスキルが身につく内容でさえあれば、教科書や学参カテゴリの本だけに限らず、ビジネス書や文庫本などにも思い切って選択肢を広げてみるべきです。
最近はさまざまなジャンルで「マンガで学べる○○」といった本が出されていて、普通の教科書などよりもよほど効果的に知識が身につく本も多いです。使えそうなものは何でも活用していきましょう。

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