2023.05.23

本番での対応力を高めるために、場数を踏む機会をつくる

普段のテストや模擬試験では良い成績がとれるのに、本番の試験ではいまひとつ点がとれないという人がいます。つまり「普段の実力を本番で100%出し切れない」のです。
スポーツ選手がいくら練習で強くても試合本番で結果を出せなければ意味がないのと同じで、勉強も試験本番で実力を出し切れないというのは非常に残念なことです。
試験で結果を出すためには「試験に合格できるだけの実力を身につけること」だけでは実は不十分で、「試験本番でその力を100%発揮できること」が必要なのです。
単に知識や学力を積み上げるだけではなく、精神面やコンディション面の対策についてもしっかりと考えておかないといけません。

試験本番で実力を100%出し切るために重要なのは、平常心・冷静さを失わないことです。普段通りにやれさえすれば結果を出せるはずなのですから、いかに普段と変わらない状態で本番に臨めるかどうかです。
そのためには、「試験本番ではこんなイレギュラーなことが起こるかもしれない」というシミュレーションをできる限りしておくことが有効です。他の受験者の体験談や失敗談などを参考にしてみるのもよいでしょう。
さまざまな起こりうる事態をあらかじめ想定しておいて、それらが起きたときの対処法を事前に考えておくのです。
野球やサッカーの試合でも、勝っているときと負けているときとではとるべき戦略が変わってくるはずで、それぞれの場合に応じた作戦をあらかじめ考えているはずです。
最悪の事態をあらかじめ想定しておけば、いざそれが起こってしまったときでも冷静に対処でき、実力の発揮を妨げる要因を最小限に抑えられます。

試験本番での対応力やシミュレーションの幅を広げるためには、やはりある程度の経験や場慣れが必要です。
試験の種類や会場によって、試験の流れ・運営上のルール・会場の状況には差異があるので、「えっ?あの試験ではこういう運営だったのに、この試験ではこうなの!?」という想定外のこともしばしば起こります。
その経験を積むために、資格・検定試験を活用して「場数を踏む」機会を積極的につくることをおすすめします。本番の試験に挑む前に、その試験内容に関連性がある検定試験をいくつか、予行演習としてぜひ実際に受験してみましょう。
試験の予行演習として使えるものとしては「模擬試験」もありますが、模試はやっぱりあくまで模試です。「本番の試験当日」のリアルな雰囲気や独特の緊張感を実体験として味わうことまではできません。
そこで実際の「本番の試験」を体験するために、資格・検定試験を活用するわけです。私のような「資格マニア」と呼ばれる人はさまざまなタイプの試験を経験して場数を踏んでいるので、本番に強くなるというか、もしイレギュラーな事態が発生しても臨機応変に対応して、落ち着いた状態で試験に臨むことができるのです。

試験でもスポーツでも、「正攻法しかできない」というのではダメで、勝負を決めるのは、想定外のことが起こったときに柔軟な対応や応用を効かせられるかどうかです。
偉大なスポーツ選手として後世まで名を残している人は、身体能力やテクニックよりも、むしろそういう能力に長けている選手ではないでしょうか。

関連記事