2019.04.23

教科書を読むだけの勉強は「わかったつもり」になりがち

試験勉強では、得点力を高めるための大きな軸として「とにかく問題を数多く解く」ことが重要です。
学校の授業では、教科書の内容を先生が解説していくスタイルが一般的かもしれませんが、真の得点力は、問題集や過去問集によってとにかく数多くの問題にふれることによってこそ磨かれるものなのです。

勉強の過程において「教科書を読む」こと自体は、確かにある程度はどうしても必要です。しかし、教科書を読むだけの勉強には大きな弊害がひとつあります。それは、「読んだだけでわかったような気になってしまう」ことです。
教科書を読んでいる時点では、勉強中の内容がそのまま目の前に文字として存在しているわけですから、確かに「わかっている」かもしれません。しかし、それが実は必ずしも記憶には定着していないのです。
そのため、少し時間が経ってからいざ問題として出題されると、わかっていたつもりが意外と解けないということが起こってしまうのです。

たとえば、世界史に出てくるさまざまな国の王朝における、王様の名前や諸制度などの暗記事項がいい例ですね。教科書を読んでいるうちは「○○朝の○○王が○○という制度を作ったのだな」と、なんだかわかったような気にはなります。
しかし、いざ問題として出されると、どの王朝のことだったかがごっちゃになってしまったり、細かいところまで思い出せなかったりして、正確に覚えきれていなかったことを痛感した経験のある人も多いのではないでしょうか。
法律の勉強においても、条文を読んでいる時点では覚えられたような気になっていても、条文の一部を空白にされた穴埋め問題として出題されると「あれ?この条文のここに入るフレーズって何だったっけ?」となってしまうことってありますよね。

このように、教科書を読み進めているときにはわかったつもりになっていても、実際には「穴」や「抜け」が少なからず存在するものなのです。資格試験などの「落とすための試験」では、まさにこういうところが突かれます。
「わかったつもり」「勉強したつもり」ではダメで、いざ問題として出されたときに確実に対処できるようになっていないと、試験での得点には結びつかないのです。

今回の記事は、鈴木所長の新刊『東大→東大大学院→600個超保有の資格王が教える 点数稼ぎの勉強法』(ダイヤモンド社)の一部内容をアレンジしてお送りしました。
ぜひ本書もあわせて読んでみてくださいね!

関連記事