「ホワイト国問題」を機に勉強してみたい、貿易関連の資格
韓国の「ホワイト国」除外問題で揺れる国際情勢。今後の貿易関連の動向に対する注目度が高まっていますが、韓国云々の話題は抜きにしても、国内の人口減や消費落ち込みの影響で海外展開に活路を見出す企業も増えているなか、今や業界を問わず、貿易や海外取引の実務について学んでおくべき時代だといえるのではないでしょうか。ということで今回は、貿易分野の資格・検定についてご紹介します。
安全保障輸出管理実務能力認定試験
なんだかずいぶん長い名称の試験ですが、これがまさに今話題の「ホワイト国」「輸出管理」云々についてのテーマを扱った試験ですね。具体的には、「日本の法律では輸出の管理や手続きについてどのような決まりがある?」「A国に物品Bを輸出したいときに必要な手続きは?」「ホワイト国でなくなったら結局どうなるの?」といったことを勉強できる内容となっています。
安全保障輸出管理に関するeラーニング教材や、試験の過去問がなんとすべて無料でサイトに公開されているという珍しい試験なので、この機会にぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
貿易実務検定
輸出入取引を行うなかで発生するさまざまな業務の流れや、貿易の実務ノウハウについて学べる検定。試験内容は「貿易実務」「貿易マーケティング」「貿易実務英語」の3科目に分かれており、さまざまな貿易書類の作り方・読み解き方や、為替・金融の知識、貿易法務、貿易英語など、幅広い内容から出題されます。
実践的な貿易知識が学べるので、商社・貿易業界への就・転職を目指すなら、また、貿易業界での実務能力を高めるなら、ぜひ早いうちから勉強しておきたい資格です。
通関士
輸出入の際に発生する通関手続に関連する国家資格。税関への申告や各種手続を代行する専門職です。
試験内容は通関業法・関税法などの法知識や、通関書類の作成、関税の計算などで、前述の貿易実務検定の内容とはまた違った領域の貿易関連知識が必要となります。貿易実務のエキスパートを目指すなら、貿易実務検定で扱う領域とあわせてぜひこちらも学んでおきたいところ。
日商ビジネス英語検定
日本商工会議所が実施している英語の検定。ビジネスの多様なシーンで使われるビジネス英語の知識を問う試験なのかなというイメージがありますが、実はその試験内容はかなり貿易実務にフォーカスした内容となっています。
海外取引に関する英文電子メール・英文レターの書き方や、貿易業界独特の専門用語・定型フレーズなど、単に「英語ができる」だけではまず使いこなせないような、貿易業界の文書や表現のルールについて学ぶことができます。なかなかこういう「特定の実務分野特化型」のビジネス英語を学べる手段は貴重ですので、勉強のきっかけとしてぜひ活用されてみては。