2020.04.21

CBT形式の資格・検定試験には「テストセンター型」と「自宅受験型」がある

前回の記事「コロナショックで会場受験型資格試験が軒並み中止に!CBT資格の時代が来る!?」に引き続き、CBT(Computer Based Testing)試験の話題です。
今回は、CBT形式の資格・検定試験には大きく分けて2種類あるというお話をしたいと思います。その2つとは「テストセンター型」「自宅受験型」で、それぞれについて特徴などを解説します。

テストセンター型とは、その資格試験と提携するテストセンター(テスト事業者の施設やパソコンスクールなど)が全国各地に設けられており、そこに実際に出向いて受験するタイプの試験です。
自宅受験型とは、インターネットに接続できるコンピュータさえあれば、自宅・職場・学校などどこからでも受験できるタイプの試験です。スマホやタブレットから受験可能なものも増えてきています。

テストセンター型は、試験会場での本人確認や不正防止の措置が適切になされたうえで実施される形となるため、試験の公正さ・厳格さが求められるタイプの試験で採用されています。
新型コロナウイルスに関して、「テストセンター内は密閉空間になるのでは?大丈夫?」と気になる方もいるかもしれませんが、私のこれまでの経験上では、他の受験者との濃厚接触が気になるレベルでテストセンターが混雑・密集しているケースはまずないです。せいぜい座席の2~3割が埋まっている程度の混雑度であることがほとんどで、すいている時間帯(平日など)や会場をうまく選べば、自分以外の受験者はほぼいない状態で受験することも可能です。
どうしても気になる場合は、混雑状況・予約状況をテストセンターに直接電話して聞いてみるのもよいでしょう。もちろんテストセンター側でも、アルコール除菌や換気、受験者の座席間隔をあけるなどの対応策はできる限り配慮されているので、普通のオフィスや電車内と比べれば感染のリスクはかなり低いといえるでしょう。
また、「試験が中止・延期になってしまうリスク」については、多くの受験者が集まる会場受験型ペーパー試験と比べると小さいですが、状況によってはテストセンターが臨時閉鎖や営業縮小となる可能性もゼロではありません。試験ごとの最新情報を公式サイトなどでご確認ください。

そして自宅受験型ですが、これについては「自宅から受けられるならカンニングし放題では?」と思う方も多いことでしょう。これは確かにそうで(笑)、やろうと思えばいくらでも本やネットの情報を調べながら解くことができてしまうように思えます。
そのため、自宅受験型を採用している資格・検定試験は
①ネット上で楽しめる学びコンテンツタイプ
②単なる知識ではなく思考力・ひらめき力・応用力を問うタイプ
の試験が多いように思います。

①は、手軽に楽しめるwebコンテンツとして実施されているテストで、「受験者の知識や技能を判定・認定する」ためというよりは、「面白知識をクイズとして受験者に楽しんでもらう」とか「役立つ知識・みんなに学んでほしい知識を多くの人に広める」ことを目的として実施されているものです。
つまり、「選抜するための試験」ではなく、知識の普及やエンタメ的な意図で提供されているテストであるため、不正防止のための措置を厳格にとる必要がそもそもないというものです。受験料が無料なものも多く、「3級以上はペーパー試験だが、4級は入門的な内容を“お試し受験”的に無料でweb受験できる」というような形で実施されているケースもあります。
②は、単純な知識だけを問うような内容ではないため、たとえ本やネットで答えを調べようとしたところで得点に結びつかないタイプの試験です。思考力・ひらめき力を問う謎解き能力検定がその代表例です。
「問題数が多く制限時間がきわめて短いため、カンニングしながら解くことが事実上不可能」という感じの試験もあります。
自宅受験型は自宅から一歩も出ずに受験することが可能なため、新型コロナの影響で中止になるというリスクはきわめて小さいといえます。

さてそれではCBT形式で受験できる資格・検定試験には具体的にどんなものがあるのか?については、今後どしどしご紹介していきたいと思っています。どうぞお楽しみに。

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