2024.03.26

著作権知識を学べる資格

2023年10~12月に放送されたテレビドラマ「セクシー田中さん」の原作改変問題が全国的に話題となり、ニュースなどでも著作権・著作者人格権といった領域がクローズアップされました。
SNS等を通じて誰もが手軽に全世界に向けて情報発信ができるようになった昨今、他人の著作権を意図せず侵害してしまうリスクも増大しており、著作権の知識を正しく身につけておくことの重要性が高まっています。
インターネット時代・AI時代に対応して、著作権に関わる法令は年々改正されており、ひと昔前の法知識がすぐ時代遅れになってしまう領域でもあります。ぜひ検定も活用して著作権・知的財産権の知識をアップデートしておきたいところです。

ビジネス著作権検定
IT系・ビジネス系を中心に幅広い分野の各種資格・検定試験を実施する、株式会社サーティファイが主催する検定。初級と上級があります。
後述のとおり、「著作権を含む知的財産権全般」をテーマとした検定もいくつかあるのですが、この検定は著作権に特化した内容となっているため、より広く深く著作権について学ぶことができるでしょう。
検定名称に「ビジネス」を冠しているだけあって、ビジネス上で実際に起こりうる著作権法上の論点やポイントが実践的な形で盛り込まれているので、ビジネスパーソンにとって身近なシーンと照らし合わせて理解しやすい内容となっています。
実際に問題を解いてみると、「仕事でよくやってたコレ、実は著作権侵害に該当するの!?」という気付きがあったりするかもしれませんね。

教育著作権検定
ビジネス著作権検定と同じくサーティファイが主催する検定。こちらは「教育」を冠していることからもわかるように、主に教育現場での活用が想定されており、現役教員や教育学部の学生などが主な対象となっています。
昨今は教育現場でもICT教育やデジタルコンテンツ活用が進んでおり、著作権にまつわる正しい知識が不可欠になってきています。教員の著作権知識の向上はもちろんのこと、学生(教わる側)の法律リテラシーを高めるツールとしても活用できるでしょう。
ビジネス著作権検定・教育著作権検定とも、在宅で受験可能なリモートWebテスト形式で実施されます(カメラ監視あり)が、随時実施ではなく特定の日時のみ受験可能なタイプなのでご注意。

知的財産管理技能検定
もともと民間の検定として実施されていたものが2008年に国家資格(技能検定)化された、知的財産権全般(特許・意匠・商標・著作権など)をテーマとした検定。コンテンツやブランドといった知的財産を組織の競争力の源泉としていかに活用していくかという「知財マネジメント」スキルをはかる検定となっています。
3級・2級・1級がありますが、1級はさらに「特許専門業務」「コンテンツ専門業務」「ブランド専門業務」の3つの試験区分に分かれており、著作権に関わる領域は「コンテンツ専門業務」の試験区分に該当します。直近1年分の過去問は公式サイトにすべて公開されているので、ぜひ専門知識の学びに活用してみましょう。

ビジネス実務法務検定
東京商工会議所が実施する検定。ビジネスに関わる実践的な法務知識の習得や、各種法律系国家資格への登竜門としても活用されている人気の資格です。
試験内容はビジネスパーソンとして業務上理解しておくべき法律知識全般なので、民法・商法・会社法・労働法・消費者保護法・知的財産法など多岐にわたりますが、もちろん著作権に関する領域も取り扱います。ビジネス著作権検定同様、具体的なビジネスシーンに即した形で実践的な法務知識が身につきます。
従来は会場型試験やCBT形式で実施されていましたが、近年は3級・2級はIBT形式で自宅PCからも受験可能となり、より手軽に受験できるようになりました。(1級はCBT形式のみ)

関連する資格・検定

関連記事