2021.08.10

参考書は「1冊をやりきる」ことにこだわりすぎない

勉強法の本によく書かれている「参考書の選び方」にまつわる話題として、「参考書の“浮気”をするな!」ということがあります。
具体的にいうと、「いろんな参考書に手を出しすぎると、結局どれもこれも中途半端になってしまうので、これぞというものを1冊決めて、それだけをやりぬこう!」ということです。

「中途半端に何冊も手を出すな」というのは確かにそのとおりなのですが、かといって、ストイックに「絶対的な1冊だけに絞る」というのも必ずしも良いとは限りません。

というのも、まず、その選んだ1冊というのが自分にとって本当にベストな選択だったのかどうかはわからないからです。「たまたま最初に買った参考書を、何の疑問も抱かずそのままずっと使っている」というだけだったりはしないでしょうか。
今使っている参考書が「これが最適な1冊だ!」と真に思えているのならばともかく、もし「実はこの本、自分には合ってないのかも……」と感じてしまうことがあるのであれば、それを無理に使い続けることはむしろ非効率です。
どこかのタイミングで思い切って他の参考書に切り替えるということも、選択肢のひとつとして視野に入れておいたほうがよいでしょう。

また、「メインの教材としては参考書Aを使うが、細かい事項の説明は参考書Bのほうがわかりやすいので、ピンポイントでよくわからない箇所についてだけ補足的に使う」というやり方もあります。そういう意味でも、無理に1冊に絞る必然性はまったくないといえます。

「同じような本を何冊も買うのはもったいない」と感じる人もいるかもしれませんが、たった数千円の出費をためらって非効率な勉強をしてしまうほうがもっともったいない、かもしれませんよ。

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