2019.07.23

「新しくできた資格をとりあえず取ってみる」という戦略

資格取得は「取った後どう活かすか」とか「自分の強みやキャリアをどう補強できるか」とか「世間からどのくらいニーズがあるのか」といったことをしっかり吟味したうえで、自分にとってプラスになるものを戦略的に取るようにすべきです。
しかし、「自分に合う資格が何なのかわからない」「どんな資格やスキルが今後ニーズが高まっていくのかわからない」という人もいらっしゃるかと思います。
そこで、そんな人にあえておすすめしてみたいのが、「最近新しくできた新しい分野の資格を、とりあえず取ってみる」ことです。

資格は「社会を映す鏡」です。時代の変化や流行にあわせて、その年その年のホットなテーマに関連した新しい資格や検定が次々と生まれてきます。
具体例を挙げると、何年か前に新設された「個人情報保護法検定」「マイナンバー実務検定」「ワークルール検定」などはまさに近年の法改正や社会問題などに関連した資格だといえます。
また、「無人航空従事者試験(ドローン検定)」「3Dプリンター活用技術検定」「IoT検定」「暗号通貨技能検定」などは、最近出てきた新しいテクノロジーに関連する資格です。

このような「最近新しく出てきた資格」を、周りの人に先駆けていち早く取得することは、それだけで価値が生まれます。
特定のテーマについて、そこまで深いレベルの専門性があるわけでは必ずしもなくても、「まだほとんど誰も手をつけていない中で自分だけわかる・できる」ということだけで大きな優位性が生まれるのです。
具体的な成功例としては、周りに先駆けていち早く「マイナンバー実務検定」を取得し活用した社会保険労務士さんの例が挙げられます。
マイナンバー制度の導入にあたって多くの人が「導入開始までに何をどう準備すればいいんだろう?」となってしまっている中で、マイナンバー制度に詳しい社労士として、企業の人事総務担当者向けのマイナンバー対応のためのセミナーを開講し、さまざまな企業・業界からひっぱりだこになったというケースがあります。先駆者としての価値を最大限に活用した素晴らしい例ですね。

ただ気を付けたいのが、こうした「先駆者」としての価値はそう長期的には続かず、どうしても賞味期限が短くなってしまいがちだということ。しかし、「新しいことをどんどん積極的に学ぶ」クセをつけることには、他にも大きな価値があります。
社会や経済の動向に常にアンテナを立てておくことでビジネスアイデアも生まれやすくなりますし、周りの人から「あの人は新しいことにも恐れずチャレンジできる人だ」「あの人は最新の時事や経済に詳しくて頼りになる」という評価を受けることにもつながることでしょう。
「とりあえず新しいことに手を出してみる」というのはミーハーだとも思えるかもしれませんが、想像以上にメリットは大きいです。

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