2020.04.07

資格がもつ最大のメリットは「メンタル効果」かもしれない

「資格を取ることによるメリット・効果とはそもそもどういうものか?」というお話を、過去記事「資格がもつ6つの効果」で書きました。
そこでは大きく分けて

①法的効果…資格がないとできない仕事に就けるなど、法的な権利や地位が得られる
②シグナリング効果…知識やスキルの客観的な証明となるため、履歴書に書いたり「箔付け」として使える
③コミュニティ効果…共通の趣味や得意分野を持つ人脈のネットワークができる
④学びの効果…試験勉強の過程で様々な知識が身に付き、視野が広がる
⑤経済的効果…合格者限定のグッズや特典といった経済的恩恵が得られる
⑥メンタル効果…資格を持っていることが自信や安心につながる

という6つの効果を挙げました。
一般的には①②のような仕事や就職に直結するメリットだけが重視されがちな感がありますが、実は意外と⑥の「メンタル効果」というのも大きな位置を占めているのではないか、というのが今回のお話です。

あらためて、私が考える「資格のメンタル効果」とは…
努力の末に資格を取れたという成功体験に基づく「自信」、そして、自己効力感や資格の権威を背景とした「安心感」によって、ポジティブな気持ちになれる、心に余裕が持てるというものです。

私自身、初めてお会いする人に自己紹介すると「それだけ資格持ってたら何でもできますよね」「食いっぱぐれないですよね」と言われることがよくあります(笑)
もちろんお世辞も入っているにせよ、実際のところ「仮に今の仕事がうまくいかなくなっても、他にいくらでも稼ぎ口のあてはあるだろう」ということで、常に心のどこかに余裕を持つことができているのは確かです。(もちろん楽観視しすぎるのはいけませんが)

また、弁護士や公認会計士のような難関国家資格に合格し、士業として活躍している方々は、自信に満ち溢れた表情で堂々としている人が多いですよね。
士業に限った話ではありませんが、自分に自信を持ち、堂々とふるまうことができるようになると、顧客や同僚からの信頼感も高まり、より高い営業成果を出せたり、よりレベルの高い仕事を任されたりするという好循環が起こるようになります。
このように「資格」が「人格」を変える、という側面もあるのではないかと思います。

以前、とあるラジオ番組に生出演した際、Twitterで視聴者のリアルタイムの反応をチェックしていたところ、私が持っている雑多な資格・検定に関して「○○検定とかって役に立つのかな?ただの自己満足では?」というようなコメントをお寄せいただいたことがありました。
一見ただの否定的なツイートでしたが、逆に私は思いました。
「むしろ“自己満足”で全然いいんじゃないか?」と。
自己満足とはすなわち「自分の中でポジティブな気持ちを醸成できている」ということですので、それによって前向きに行動できるようになるのであれば、それだけでもじゅうぶん価値はあると思うのです。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大で世の中が混乱しています。
たとえ社会全体が不安に包まれ、先行き不透明な状況にあっても、悲観的にならず、前向きに考えて行動できる力…実はこれこそが、変化の激しい時代を生き抜くための必須スキルであり、資格のもつ最も大きな効果だといえるかもしれません。

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