「調べながら解いても良い」タイプのIBT試験のコツ
コロナ禍の影響もあって、各種資格・検定試験で近年急速に導入が進んでいるオンライン試験(IBT)。
インターネットにつながるPCやスマートフォンさえあれば自宅からでも気軽に受験できるからといって、カンニングやなりすまし等の不正行為はもちろん行うべきではありませんが、実は検定によっては試験要項に「調べながら解いても良い」と明記されているものもあります。
その意図は試験によってさまざまですが、
・知識をはかるためというより知識を深めてもらうための試験である
・単なる知識だけではなく思考力や応用力をはかる
・「知らないことは自分で調べる」ことも含めた課題解決力を問う
といったコンセプトで実施されており、むしろ「調べながら解くことを前提とした内容・レベル感の問題が出る」といえる試験もありますので、調べながら解くことを遠慮する必要はないでしょう。
ということで今回は、「調べながら解いても良い」タイプのIBT試験のコツについてまとめてみます。
【1】事前に参考サイトや参考書籍をざっと調べておく
「わからなかったら調べれば良い」とは言っても、ほしい情報が「どこにあるのか」「どう探せばいいか」がはっきりしないまま調べようとしても非効率ですし、探しているうちに制限時間オーバーになってしまうでしょう。
なので、試験テーマの参考になりそうなサイトや書籍は事前に洗い出してざっと目を通しておき、「どういう情報を知りたければどう調べればよいか」をあらかじめ必ずシミュレーションしておきましょう。
【2】調べたい問題はいったんとばし、全問題をまず1周してから後でまとめて解く
わからない問題に出くわすたびにその都度調べていると、試験全体の時間管理がめちゃくちゃになってしまいます。
解答の1周目では「調べて解きたい問題」には深入りせずいったん保留とし、調べなくても解ける問題をパパッと解きながら、まずは手早く1周して全問題に目を通しましょう。
調べたい問題は後でまとめて解くようにしたほうが、残り時間を気にして焦るようなことにならずに済みます。
【3】1周目を解きながら問題をカテゴリ分けする
1周目で問題をざっと見ていくなかで、
①調べなくても普通に解ける問題
②調べればすぐに答えが見つかりそうな問題
③調べるのに時間がかかりそうor調べても答えが見つかるかどうかわからない問題
というカテゴリ分けができると思います。
②は例えば「ベネズエラの首都は?」というような、もし知らなくてもネット検索で簡単に答えを調べられそうな単純知識問題です。
③は例えば「次の5つの文章のうち、内容が誤っているものをすべて選べ」というような、調査や吟味に時間がかかりそうな問題です。
メモ用紙やExcelなどに②③に該当する問題番号をメモしておき、全体の時間配分や優先順位の判断にあたって活用するとよいでしょう。
【4】調べればすぐに解けそうな問題から解く
ほとんどの試験では配点が「四択問題50問(1問2点)」というように、「すべての問題の配点は同じ」形に設定されています。
試験には制限時間がありますので、「手早く解ける問題」を優先的に数多く解いていくことが有効なのは言うまでもありません。試験によっては、問題のボリュームに比べて試験時間が明らかに短く設定されており、限られた制限時間の中で「独力で解く問題」と「調べて解く問題」の取捨選択スキルを問うていると思われるものも。
【3】でカテゴリ分けした③よりも②の問題を優先して解くべき、ということになりますが、②③に該当する問題番号のメモを作成しておくと、この取捨選択作業がとても効率的になるというわけです。
ただし、まれに「前の問題に戻れない」タイプの試験もあり、この場合は【2】~【4】のやり方は使えないので、ご注意ください。
※参考過去記事:「前の問題に戻れない!?」CBTにもいろんな形式・仕様があるので要注意