2019.06.25

金融業界の方以外にもぜひ受けてほしい「銀行業務検定」

ビジネス雑誌などのメディアから取材を受けて「役に立つ資格・検定」を挙げる際に、ちょっと変わったところとして「銀行業務検定」をご紹介することがよくあります。
この検定、名称のとおり銀行員など金融業界の方向けの検定で、「金融機関に就職するとまず間違いなく取得を推奨される(取らされる)資格」ですが、金融機関の従業員でないと受験できない試験というわけではなく、実は一般の方でも自由に受験することができます。
この検定はさまざまな種目の試験に細分化されているのが特徴で、「財務3級」「外国為替2級」「証券3級」「相続アドバイザー2級」など、銀行業務に関するさまざまな種目の試験が存在しています。種目単位で試験が独立しているので、自分が興味のある種目や、勉強してみたい種目をピンポイントで選択して受験することができます。
「級」の設定については、種目によって4級~2級まで3段階あったり、3級のみが存在していたりとさまざまです。詳しくは検定公式サイトの種目一覧を参照ください。

この検定の面白いところは、簿記検定やファイナンシャルプランナーといった「会計・マネー系資格」とはまた別の切り口から、お金にまつわるリアルで実践的な知識を学べるという点です。
銀行員が「入社したら取らされる資格」であるということは、銀行員としてぜひ知っておきたい、業務に直結する知識というのはどういう内容なのか?を具体的に垣間見ることができる資格だということです。これがなかなか生々しい内容がいろいろあったりして面白いのです。

たとえば「融資管理3級」という種目がありますが、この種目を勉強すると、銀行は融資先企業のどういうところを見てお金を貸すかどうか決めているのかとか、もし返済が滞った場合にはどのような手段で債権回収を図ってくるのかといった生々しい知識やノウハウを学ぶことができます。
つまり「貸す側の視点」でのお金の知識が身につくわけで、こうしたノウハウは、銀行員でない一般企業のビジネスパーソンにとっても非常に有用です。銀行からお金を借りる際などに有利に交渉や準備ができるので、経営者や財務部門の方には大いに役立つ知識となるはずです。
他にも、「経営支援アドバイザー2級」「法人融資渉外3級」といった種目でも、銀行員の法人営業のノウハウを垣間見ることができるばかりか、そのまま自社の経営改善に役立つ知識を学ぶことができます。
加えて、「投資信託3級」「保険販売3級」「年金アドバイザー2級」など、プライベートの資産運用や保険について考える際に役立つマネーリテラシーをさまざまな切り口から学ぶこともできます。営業マンの巧みな営業トークに惑わされないための知見も身につくことでしょう。
ぜひ金融業界の方以外にもチェックしてみてほしい、とても有用な検定です。

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