「最初の参考書選び」は実はそこまで気にしなくていい
「参考書の選び方」というのは一見すごく重要そうに思えるテーマですが、実はそこまで神経質になる必要はありません。
なぜなら参考書はせいぜい2~3千円程度で買えるものなので、もし使ってみて合わなかったらその時点で他に乗り換えればいいだけの話だからです。
何十万円もかかる受験対策講座であればまだしも、本なら「使ってみて合わなかったらすぐ買い直す」ということが容易にできるので、最初の参考書選びの段階で必要以上に迷うのは時間の無駄ですし、「最初に買ったものをずっと使い続けないといけない」ということもまったくありません。
というよりも、参考書の「良し悪し」や「自分に合っているかどうか」なんてことは、ある程度実際に使ってみないとそもそもわかりません。
「勉強をこれから始める」という段階で、書店で参考書をペラペラめくる程度では、自分に最適な参考書はどれかということを深く吟味することはまず不可能です。
であればまずは何でもいいので1冊使ってみて、ある程度実際に勉強を進めてみてから他の参考書を見てみるほうが、より効果的な吟味ができるようになります。
各参考書が具体的にどこが良くてどこがダメかということは、ある程度勉強を進めた段階ではじめて明確に評価できるようになるのです。
また、参考書選びで「2冊まで絞ったけどどちらにしようか迷う」となった場合は、いっそ両方買ってみるというのもありでしょう。
実際、「この点では参考書Aのほうが優れているが、参考書Bはこの点で使いやすくなっている」と参考書ごとに一長一短があるケースもあります。であれば「両方の良いとこどり」をするのも一つの手です。
たとえば「説明がわかりやすいのでメインの勉強では参考書Aを使うけど、図表や用語集は参考書Bのほうがよくできているので部分的にそちらも使う」といったぐあいです。
また、1冊を何周も読み込むのではなく、少し違った内容の2冊をあえて使い、「同じ内容を復習するのにも変化をつけてみる」ことで記憶に残りやすくなることもあります。
「参考書Aはこういう解説の仕方をしていたけど、参考書Bはこういうアプローチなんだな」ということ自体が印象に残って記憶に定着したりしますし、「この単元は参考書Aだとちょっとわかりにくかったけど、参考書Bでは違った角度からの説明がされていたので腑に落ちた」ということもあります。
いずれにしても、「最初に買った1冊を信じてそれだけをずっと使うべき」という固定観念は捨てたほうがいいですね。