
令和のビジネスマナーやリスク対応力が身につく資格
ビジネスマナーの資格・検定は数多くありますが、コンプライアンスやハラスメントなど、時代の変化に対応してビジネス上で適切とされる立ち居振る舞いや留意すべき事項は年々変化しています。ビジネスに関連する法改正やトレンドの情報についても継続的にキャッチアップしていく必要があります。
ということで今回は、令和ならではのビジネス上のマナーやリスク対応について学べる資格・検定をご紹介します。
令和のマナー検定
令和という新しい時代に即したマナーを学ぶための検定として、2023年に新しく誕生した資格。Microsoft Office Specialist(MOS)試験などを運営するオデッセイ コミュニケーションズ社が主催する検定で、随時受験可能なCBT試験として実施されています。
令和ならではの新しいビジネス上のマナーやトピックの具体例としては、「リモートワークでのコミュニケーション」「SNSの適切な運用」「各種ハラスメントの防止」などが挙げられますが、これからの時代、社会の多様化やグローバル化、IT・AI技術の発展などによって、今後ビジネススキルとして求められるものも昭和~平成とは大きく変わってきそうです。令和に生まれた新しい概念や価値観についても教養としてぜひおさえておきたいものです。
企業危機・コンプライアンス管理士認定試験
ビジネス・IT領域の各種資格試験を実施している一般財団法人 全日本情報学習振興協会(全情協)の主催による資格試験。
不正会計、情報漏洩、セクハラ・パワハラ、反社会的勢力との関係など、コンプライアンス上問題のある企業の不祥事が連日のようにメディアを騒がせている昨今。従業員の問題行動によって企業のブランドや信頼が一瞬にして崩壊してしまうことも珍しくありませんが、このような企業のリスク管理のための体制構築や対応ノウハウについて学べる資格です。
コンプライアンスリスクについてだけでなく、災害リスクや風評リスクといった、令和の時代により注目されるようになった多様な類型のリスク対応についても扱う内容となっており、これからの時代に求められるスキル・ノウハウだといえそうです。
ハラスメントアドバイザー認定試験
前述の全情協ならびに一般財団法人 日本ハラスメントカウンセラー協会の共催により実施されている資格試験で、セクハラ・パワハラをはじめとする各種ハラスメント事案を適切に防止し、リスクを最小化するための知識・スキルを問う内容となっています。
ひと昔前はセクハラ・パワハラ・モラハラといった迷惑行為がよく話題になっていましたが、近年はさらにカスハラ・アルハラ・マタハラ・オワハラなど、ハラスメントの新しい類型が次々と登場しています。何年か前ならどこの職場でも当たり前に行われていたことが、ある日突然「ハラスメント」のひとつにカテゴライズされてNG行為とされてしまうこともありえるわけで、健全な職場環境や企業の信頼性を確保するためにはハラスメント関連の近年の動向・実態についての把握も欠かせません。これも令和ならではのテーマの資格だといえます。
メンタルヘルス・マネジメント検定
働き方改革やワークライフバランスなど、労働者の心身の健康を守るための各種ケアや体制構築というテーマも、令和の時代に極めて重要視されている領域です。
メンタルヘルス・マネジメント検定はそんな時代に対応して着実に人気・注目度を高めてきている資格で、2006年の創設以来、受験申込者数は累計65万人以上にのぼります。
試験の種類(コース)は3つあり、III種(セルフケアコース)は一般社員向けで、自らのメンタルヘルス対策について学べる内容。II種(ラインケアコース)は管理職向けで、部下やチームがメンタル不調に陥らないように適切に配慮・対応できるスキルが問われます。そしてI種(マスターコース)は経営者や人事労務管理スタッフ向けで、メンタルヘルス管理の体制構築や職場環境整備を組織全体として推進していく人材を対象とした内容となっています。