2023.08.22

IBT試験にもいろんなタイプがあるのでご注意!

コロナ禍以降、急速に普及してきた感のあるIBT(Internet Based Testing)形式の資格・検定試験。
インターネットにつながるPCやタブレット端末さえあれば、自宅や職場など好きな場所で受験できる形式なので、コロナ禍で実施しにくくなった「全受験者が試験会場に集まって一斉に受験」する従来型タイプの試験にかわってIBT形式の試験がかなり一般的に行われるようになってきました。
しかし、ひとくちにIBT試験といっても、申込から受験までの流れなどの細かい点にはけっこう違いがあったりします。「あの試験ではこういう仕様だったのに、この試験ではこんな形なの!?」と戸惑ってしまうこともありがちなので、いろんなタイプがあることは念頭に置いておきましょう。

CBT(Computer Based Testing)試験のさまざまなタイプについて解説した過去記事
「前の問題に戻れない!?」CBTにもいろんな形式・仕様があるので要注意
意外と厳格?ゆるい?テストセンターごとにCBT当日の手続きやオペレーションにも違いが
もぜひあわせてご参考としてください。

【1】カメラによる監視が される/されない
IBT試験では受験者によるカンニングなどの不正行為を防げないのでは?と思う人も多いかもしれませんが、PC端末に付属しているwebカメラなどを用いて「監視あり」で実施される試験も多いです。
一方、受験中に特に監視等は行われないタイプのIBT試験も多く、このタイプの試験では「参考書を見ながら解く」こと等が事実上できてしまうことにはなります。しかし「試験時間が短いので、調べながら解いていてはまず時間内に解ききれない」とか「単純な知識を問うのではなく応用力や思考力を問う問題のため、本やwebを参照しながら解いても高得点は取れない」といった出題傾向であるため「参考書を見ながら解く」ことをそもそもあえて制限していない、というタイプの試験もあります。

【2】監視カメラは PC内蔵カメラで良い/360度カメラが必要
webカメラでの監視がなされるIBT試験の場合、「PC等に内蔵されているカメラがあればOK」な試験が大半ですが、より厳格に監視を行うために「360度カメラが必須」とされている試験もあります。
PC内蔵カメラではPC画面と対峙する方向の映像(受験者の正面姿と背景)しか映りませんが、それだけでは内蔵カメラに映らない範囲に「不正行為につながる人やモノ」が存在しないかどうかまではチェックしきれません。試験に関係ないモノや参考書などが受験者の周りに存在しないことをチェックするために、360度カメラを用いてPC端末の周りをすべて映しながら受験することが必須とされている試験もあるのです。
この場合、受験環境として「周りに何もない空間」を用意しなければならないことになるので、普通の内蔵カメラでOKな試験と比べて「受験する場所」の選択肢が限られる可能性があり、注意が必要です。

【3】受験可能日は 随時/特定期間/特定日
IBT試験の受験可能期間については大きく3つのタイプがあり、
①365日24時間、いつでも受験可能
②特定の期間内であればいつでも受験可能(例:8/1~30 など)
③特定の日の特定の時刻内にのみ受験可能(例:8/27の10~12時 など)
といったパターンがあります。
「IBT試験=いつでも受験可能」というイメージをお持ちの人も多いかもしれませんが、IBTでも従来型(ペーパー試験)の資格試験のように「1年に1~2回しか受験のチャンスがない」ものもあるのでご注意ください。

【4】受験申込のタイミングは 受けたい日時の直前でOK/事前申込が必須
【3】の①のタイプの試験では、「受けたいタイミングで受験申込をして、そのまますぐ受験する」ことが可能であることがほとんどです。(ただし、受験料支払に際してクレジットカードやPayPalなどの「即時決済可能」な支払手段を選択しないと、受験可能な状態になるまで数時間~数日のタイムラグが発生する場合があります)
つまり、本当に「いつでも申し込めるし、いつでも受験できる」ので、自分の都合の良いタイミングで随時受験することができます。
一方、②や③のタイプの試験では、「出願期間」と「受験可能期間」が別個に設定されているケースが多いです。たとえば「8/1~30の期間内であればいつでも受験可能だが、申込は7/31までに行う必要がある」というケースがあります(受験可能期間より前に申込を済ませていないと受験できない)。この場合、「試験日程が8月だから申込も8月中で大丈夫だろう」と勘違いしがちなので、注意が必要です。

【5】結果が出るのが 試験後すぐ/後日
IBTやCBT形式の試験はコンピュータですぐに採点を行うことができるため、「試験終了後すぐに採点され、結果が出る」ものが多いですが、試験によっては受験日すぐには結果が出ず、結果発表は後日行われる(結果がわかるまで1~2ヶ月かかる)ものもあります。
「すぐに資格取得してすぐに履歴書に書きたい」という場合でも試験によっては結果発表までしばらく待たざるをえない可能性があるので、試験要項で合格発表の日程や流れについても事前にチェックしておきましょう。

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