2025.04.22

出版・編集の実務スキルが身につく資格

喜多川歌麿や東洲斎写楽をプロデュースし、出版や文化の領域で多大な功績を残した“江戸のメディア王”、蔦屋重三郎を主人公とした大河ドラマ「べらぼう」が絶賛放送中です。
出版・マスコミといったジャンルは就活でも人気の高い業界ですが、大河ドラマをきっかけに「メディア業界で働きたい!」という人も今後さらに増えるかもしれません。ということで今回は、出版や編集にまつわる資格をご紹介します。

校正技能検定
校正とは文章の誤りを正し、内容に不備がないように修正していく作業のこと。構成技能検定は日本エディタースクールが主催している検定で、なんと1966年から実施されている、非常に歴史ある検定です。
ランクは初級・中級・上級があり、初級は日本エディタースクールにおいて指定科目を習得することにより認定されますが、中級以上は実技試験と筆記試験にパスする必要があります。
実技試験では「原稿引合せ」などの校正作業を実際に行う課題が出され、時間内に的確なアウトプットを仕上げるスキルが問われるほか、学科試験では漢字や言葉に関する知識、本の編集・製作に関する専門知識などが問われる内容となっています。

DTPエキスパート
DTPとは「DeskTop Publishing」の略で、コンピュータを用いた印刷物デザインのこと。DTP業界の代表的な資格がDTPエキスパートで、印刷メディアビジネスに関わる幅広い知識が問われる内容となっています。
出題内容は「DTP」「色」「印刷技術」「情報システム」「コミュニケーションと印刷ビジネス」の5カテゴリからなる学科試験で、DTPの実務に関わる知識・ノウハウから、マーケティングや法令に関わることまで幅広く出題されます。年2回、CBT形式の試験として実施されています。
上位資格に「DTPエキスパート・マイスター」があり、こちらは学科試験に加えて、課題材料をもとに印刷入稿用データや制作コンセプト書を作成する実技試験も課されます。

日本語検定
校正や編集の仕事には日本語や言葉にまつわる正確な知識が必須。日本語検定は、「漢字・表記・敬語・言葉の意味・語彙・文法」の6領域を中心に、読解力・表現力など総合的な日本語力をはかる試験です。
1級はかなりの難関といわれ、合格率が毎回1割前後という狭き門ですが、出版や編集のプロを目指すならば、日本語検定1級クラスの日本語運用スキルを身につけることをひとつの目標としてみるのもよいでしょう。
出版業界以外の一般のビジネスパーソンにももちろん有用な検定です。級ごとに多彩なテキストや問題集が発刊されているので、正しい日本語・わかりやすい日本語・洗練された日本語を使える力を磨くきっかけとして活用できます。

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